地域と共に育む、挑戦を続けるへちま産業

地域と共に育む、挑戦を続けるへちま産業
有限会社へちま産業

有限会社へちま産業

無農薬にこだわり40年、へちまを種から育て、栽培・収穫・加工・製造販売まで一貫した製品作りを行っています。近年、皮膚のアレルギー症状や化学製品を避ける傾向から、自然素材の良さが見直されています。へちま繊維はほどよい触感があり、吸水性と通気性にすぐれていることから、いろいろな暮らしに幅広く役立ってきました。浴用品から日用品、和装小物まで、すこやかで快適な生活のお手伝いをいたします。

地域のために始まった、40年のヘチマ栽培

瀧田さん:うちは「有限会社へちま産業」って言って、富山県の射水市でヘチマ製品を作ってます。
実は、私の父が40年前にこの地でヘチマを栽培し始めたのがきっかけで。
地域に根ざして、「天然素材の良さをもっと広めたい」って思いでやってます。
今でも、父の思いを受け継ぎながら、「ヘチマたわし」や「ヘチマ水」といった、肌に優しい製品を作り続けています。

自然が生んだ優しさを届ける、ヘチマたわしとヘチマ水

へちま製品の魅力ってどんなところにあるんですか?

瀧田さん:そうですね、まず「ヘチマたわし」がうちの定番です。このたわしは、ヘチマそのものを使ってるから、使えば使うほど柔らかくなって、使い込むほどに味が出るんですよ。
「肌当たりが優しい」って喜んでくださるお客さんも多いです。もう一つは「ヘチマ水」っていう化粧水ですね。
無添加で作っているから、敏感肌の方でも安心して使えるんですよ。
サポニンっていう成分が含まれていて、肌をしっとり保ってくれるんです。
暑い日なんかは、冷蔵庫で冷やして顔にひと吹きすると、肌がスッキリして気持ちいいんですよ。

写真1枚目はへちまたわし。写真2枚目はへちま水を使った化粧水

地域に根付くヘチマ栽培、40年続く一村一品運動の挑戦

どうしてへちま製品をつくろうと思い立ったのですか?

瀧田さん:それが、1980年代の「一村一品運動」っていう地域活性化の取り組みがきっかけなんです。当時は、若い人が都会に出てしまって、農業の後継者がいないって悩みがあってね。そんな中で、父が「この地域でしかできない特産品を作ろう」ってことでヘチマに目をつけたんですよ。
だから、ヘチマを栽培し始めてから40年経った今も、地域の人たちと一緒にこうやって事業を続けられることに感謝してますね。

自然素材で届ける安心と新たな可能性

今の仕事へのこだわりを教えてください

瀧田さん:うちは無農薬にこだわってるんで、雑草取りや収穫も全部手作業なんですよ。
これはちょっと手間はかかるんですけど、その分「安心して使える」って言ってもらえることが多いんです。
あと、新しい使い方もいろいろ試していて、例えば「靴の中敷き」にヘチマを使うなんてのもやってみたり。
自然の素材だから、肌に直接触れるものには本当に優しいですからね。

地域に根ざしたエコ素材の未来発信

地元富山に対して、どうアプローチを仕掛けたいと考えますか?

瀧田さん:これからはSNSとかを使って、若い人たちにも「ヘチマってこんなにええもんなんや」って知ってもらえたらいいなと思ってます。ヘチマは、捨てるとこがない、すごくエコで使い勝手の良い素材なんです。それに、肌が弱い人にも自信を持っておすすめしたいですね。
これからも、この地域に根ざしながら地元の人たちや、全国の皆さんに愛される商品を作り続けたいと思っています。

伝統を守り、新たな挑戦を続けるへちま産業

今後の展望を教えてください

瀧田さん:やっぱり「地域のために、地域と一緒に」っていうのが根っこにありますね。
昔ながらの伝統を守りつつも、新しいチャレンジをしていく。そのために、地域の若い人たちにも興味を持ってもらって、この地を一緒に盛り上げていきたいと思っています。
有限会社へちま産業として、これからも「自然の美」と「健康」を皆さんに届けられるよう、努力していきたいです。

ライター:長谷川 泰我

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